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英国のテート美術館が所蔵する絵画の展覧会
「ラファエル前派展」を観に、森アーツセンターギャラリーへ。


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中学生の時でしたが、
シェークスピアの「ハムレット」を読んだ後、
ミレイの「オフィーリア」の絵を目にした瞬間、
衝撃が走ったのを覚えています。

硬直して横たわる姿を描くという大胆な構図、
幻想的で、崇高な美の世界・・・
一瞬にして心を奪われ、
以来忘れられずにいる絵画です。

あれから随分年月が経ちましたが、「ラファエル前派展」で
間近に観ることができた感動は想像以上のものでした。


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花冠を柳の枝に掛けようとして誤って川に落ちてしまった
オフィーリア。
ハマナス、デージー、パンジーなどの可憐な春の花たちが
水面に散らばり、崩れた花冠がオフィーリアの悲劇を
際立たせています。

生い茂る緑、水面に広がる髪、繊細で美しい衣類のレース・・・
細部に渡って緻密に描かれていて、長時間見入ってしまいました。

額縁もこの絵にピッタリな美しい装飾が施されていました。




19世紀の英国で、ラファエル以前の素直で誠実な
初期ルネサンス絵画を理想とする若者たちが
「ラファエル前派」を結成したそうです。

聖書をモチーフにした作品であっても、
伝統的な宗教絵画ではなく、庶民に置きかえて描いたため
大天使ガブリエルには羽がなく、イエスキリストの
母親マリアもいたって普通の女性。
ラファエルが描くような古典的様式はここにはなく、
自然にありのままに見つめ、現実的に正確に写しだそうと
しています。



「オフィーリア」の絵は、
作者のジョン・エヴァレット・ミレイが、
ホグスミル川で数か月かけて草木を描写し、
人物はアトリエのバスタブにモデルを浮かべて
ポーズをとらせ続けたそうです。

モデルは、ラファエル前派の1人ロセッティと
結婚することになるエリザベス・エレノア・シダル
ロセッティは、今回の展覧会のポスターに描かれている
モデルのジェインにも心を寄せており、
心労をかかえたジタルは、常用していた阿片を
大量に服用し、32歳でその生涯を終えています。

心揺さぶられる感動とともに、
オフィーリアとリンクするシダルの美しくも儚い生涯にも
想いを馳せながら帰宅しました。



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