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成蹊学園創立100周年を記念して、製作された
映画「たしかなあしぶみ~なかむらはるじ~」を観てきました。
6月に神保町シアターで観て以来、2回目の観賞ですが、
今日はトークイベントもあるのでさらに楽しみ!

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日時  平成24年9月20日(木) 19:00~
会場  紀伊国屋ホール


映画上映後、監督の中江裕司さん、中村春二役の鶴見辰吾さん、
今村繁三役の石丸幹二さんが登場し、トークショーが始まり
ました。


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鶴見辰吾さんは、ナレーションを担当した中井貴一さんとは、成蹊大学の
先輩後輩の間柄。
映画「麒麟の翼」で共演した時に「今度、成蹊が映画を撮る」
という話を中井さんから聞かされ、「中村先生役は中井さん
だろうから、他の先生役で出演できたらいいなと思っていたら
、自分が中村先生だった」
というエピソードを披露してくださいました。

鶴見さんのお話を聞いていると、ただ映画の撮影で台詞を読んで
演じていただけではなく、中村春二のかなり深い部分まで知り
尽くしていらっしゃっているようにお見受けしました。
この日の鶴見さんは、ピンク色のシャツに黒縁の眼鏡、そして
白髪交じりの短髪ヘア。
ラフな私服姿を見ていると中村先生とオーバーラップすることは
ないのですが、映画について語り始めると、中村先生が見え隠れし、
春二を教育者として強く共感しまた尊敬の念をいだいていることが

よくわかります。
お話も上手で、大変聡明な方ですね。


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石丸幹二さんが演じた今村繁三については、後に第一銀行と
合併する今村銀行の御曹司という程度の知識しか持ち合わせて
いなかったのですが、芸術家のパトロンで、芸者を囲ったり、
事業が上手くいかなくなったりといったお話を聞きました。
かなりの道楽者で破天荒な人生を送った方なのですね。

今村繁三の出演シーンは、
①春二から、学校の校舎建設の資金援助を依頼されるシーン
②完成したばかりの校舎が火事で全焼してしまったあとの春二の
奮闘ぶりを解説するシーン
③病床に就いた春二に、成蹊実務学校を廃校にすることが理事会
で決定されたことを伝えるシーン
この3つですが、撮影は順撮りではなく、病床での二人の会話の
シーンが最初だったそうです。
撮影が始まってまだ3日めくらいのスタッフもまだ慣れていない
状況の中で、一番難しいシーンだったと、監督が仰っていました。
このときに、他に単独で撮ったシーンは編集の段階ですべて外して、
二人のワンシーンだけを使い、大変辛い決定事項を親友である
今村繁三だから伝えることができる・・・というシーンにした
とのこと。
監督の口ぶりからは、かなり思い入れのあるシーンのように
感じました。

余談ですが、
石丸さんのお髭&ツイードのスーツ姿は、「THE 39 STEPS」の
ハイネ。
親友の春二から学校建設の構想話を聞かされ、
『この時を待っていたぞ!』
の台詞では「エリザベート」のドクトル先生を思い出して
しまったのは、きっと私だけではないはず。。。

撮影の際、石丸さんのところに今村繁三に関する資料が届いた
そうですが、「鶴見さんを観察して、鶴見さんの演じる中村先生を
見てから、今村繁三像を決めた」そうです。
確かに、実直でまじめな中村春二に比べ、石丸さん演じる
今村繁三はエネルギッシュで豪快な人だったのかな・・・と思わせる
人物像に映りました。

また、石丸さんは、鶴見さんの印象について
「映画の撮影は慣れていなかったが、気さくな方だったので、
大好きになりました!」
すかさず、鶴見さんも「僕も石丸さんが大好きになりました!」
(鶴見さんは「ジギル&ハイド」を観劇されたそうです。)

鶴見さんも在学中に経験している「凝念法」。
中村先生が映画を視聴している私たち観客に向かって、
「端座して目を閉じお腹に力を入れ、雑念を取り払い無念夢想の
境地になるよう」語りかけ、私たちに「凝念法」を実践させます。
このとき、スクリーンは1分くらい真っ暗になり何も映らない
のですが
(もしかしたら何か映るかもしれない)
と思った石丸さん。
「僕、薄目を開けて見ていたんですよ~」
と、目を輝かせながら無邪気に話してました。
合図のドラの音とともに「凝念止め!」の掛け声でスクリーンは
もとに戻りますが、
「ドラが映ったシーンを見ました!」
と、またまた無邪気に自慢
・・・あ~やっぱりいつもの石丸さん、天然炸裂
他のトークショーでもよくある、客席を向いて
「・・・ねぇみなさん!」
この日も、いつものように何度もありました。
会場に来ていた少年役の成蹊の子どもたちにも、気さくに話し
かけたり、石丸スマイルで、客席を振り向くたびに、全体が
ほんわかしたムードになりますね。




中江監督からは、撮影に関するエピソードを話してくださいました。

映画の冒頭、中村春二の肖像画が、そのまま鶴見さん演じる春二に
切り替わるシーン、
驚くほどよく似ていましたが、編集中に偶然見つけたそうで、
意図して撮影していなかったと仰る監督のお話しに、更に驚いて
しまいます。

また、春二の背後の成蹊実務学校の写真パネルが倒れ、現在の
成蹊大学がバックに現れるラストシーン。
前回観たときも今回も、ここで鶴見さん演じる中村先生が
語られる言葉に、胸が熱くなり涙があふれてしまいました。
このシーンは、実際に本校の校庭での撮影で、撮影日を
学生・児童に知らせて来てもらい、春二の魂はここにあると
いうことを伝えたいという気持ちで撮影されたそうです。


そのときの、中村先生が卒業生に贈った言葉です。

「君たちは世の中に出た。
学校の窓から見た世の中とはずいぶんと違っているだろう。
がっかりしたこともあろうし、また、こいつは面白いと思った
こともあろう。
けれど毎日同じような仕事を繰り返すことは、いやに、誰も
思っていよう。
そしてこんなで一生を送ってはとも思う折があろう。
しかし毎日目先が変わることが生きるための必要な条件か。
それとも目先が変わらなければ、人の目的がとげられないか。
太陽は東から出て、西にはいる。
冬が去れば春が来る。昼の次は夜だ。
自然のものみなが、同じ軌道を通っている。
毎日同じ仕事をすることをつまらぬと思うものは、あわれな人だ。
同じ仕事のうちに、いろいろの深い意味が潜んでいる。
人の世の旅路をふりかえってみると、
その路の面白さや変化がうれしいじゃない。
その旅路を踏みしめる一足一足の確かさが、大事なことだ。
君たちは日々の旅路をしっかりと踏みしめて進みたまえ。
その気持ちを失わなければ、いつとなく知らぬまに緑の山、
清い泉の楽しい村里に踏みいれるだろう。」



この映画に出演している子どもたちは、オーディションから
選ばれていて、成蹊園の塾生10人の内、2~3人がプロ、他は

最後に、花束贈呈で、成蹊の児童二人が壇上に。
眼鏡をかけたまま顔を洗う塾生の少年役のつの君と、
成蹊園の意味を
『「成蹊」は、司馬遷の「桃李もの言わざれども下おのずから
蹊を成す」
から来ています。
徳のある人のところには自然に人が集まるという意味です』
と説明する塾生の少年役のあらいくん。
緊張していたのかコチコチ。きちんと挨拶もできていて、
可愛かったですよ~
髪の毛も身長も一年で随分伸びていました。



かなり端折って、書き綴りました。
実際には、沢山の撮影のエピソードや中村春二に対する熱い
想いの数々・・・
すごく中身の濃いトークショーでした。


最後に司会者から嬉しいお知らせ。
『近く「たしかなあしぶみ」は、DVD化されます。楽しみにして
ください』
素晴らしい真の教育者の存在を、多くの方に知ってもらいたいです。



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